電光



僕ノ
キレイナ体ニ
汚イノ塗ルノ
イヤン




外見は、アトムよりいいけど、中身は赤ん坊と同じ。言葉を変えるなら、真っ白、いや、外見と同じ透明なのかもしれない。
 ロボットの役割を知らないどころか、自分がロボットという認識さえもなかったようで、アトムに伝えられて驚かされ、ロボットの役割を教授してもらう。
 しかし、理解する前に、悪用され、独走し、破壊される。
 赤ん坊のように純真であるとは言えるけど、無知の純真さは、アトムの純真さと全然違いますね。
透明化のテクノロジー
 このテクノロジーは不可能といってもいい。架空の理論としては、光を屈折させるとか(上山道郎作の「RANPO3巻」参照)や、全身に微小なカメラをまとい後ろの映像を映し出すとか(山口貴由作の「蛮勇引力」一巻参照)とかありますが、これらもかなり苦しいです。
 特に、この電光は、原作ではPH素材という、新素材を使っての透明化ですが、素材がどれだけ透明でも、空気と密度が違う限り透明化は不可能なのです。(「空想化科学読本」2巻参照)
ああ、それゆえに、夢のテクノロジーなのですね。


原作「電光」の美学
消えちゃう…、消えてしまうよ…、まるで雪の結晶のように…。
電光は光によってとても美しいロボットして登場します。
光によって見えなくなりますが、実体はあります。
それが表社会から消えてしまいました。
爆弾によって、その実体も消えてしまいそうです。
消えないで!消えないで!アトムは必死に電光を助けようとしました。
雪が手の中でどんどん融けるように、電光もどんどん逃げてゆきます。
ラスト、雪の中…。
とうとう消えてしまいました。まるで雪の結晶のように。
それが電光の美しさとはかなさを表現した美学なのです。
雪が融けるのを誰も止めることができないように、アトムも誰も恨みませんでした。

よろしければ感想などください。


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